利用者の自立支援や介護予防の観点などから、介護施設で行われるレクリエーション活動は重要な意味を持つ。そもそもレクリエーションとは、生活を明るく心地よいものにするため、楽しみながら実施する行為を指す。したがって、利用者の自立した生活を目指す介護現場では、主体性を伸ばす効果があるレクリエーションに大きな期待を寄せているのだ。
ちなみに、リハビリテーションとレクリエーションとの違いは、前者が既に失われたマイナス要因の機能回復を目指すのに対して、後者は残存している機能をさらに伸ばして有効活用することであり、マイナス要因をカバーするという点にある。レクリエーションによる支援を行うのであれば、まずこの違いをしっかり理解してほしい。
それから、レクリエーションによる支援で大切なポイントは、いかにして楽しい雰囲気を演出できるのかということだ。この点は、人は主体的に自分らしく外部環境と接した時こそ、楽しく幸せな感覚に浸れるので、レクリエーションは、利用者がどのような状況であれば楽しく感じるのかという視点から、企画や運営をする必要がある。また、レクリエーションの時間に関わらず、日頃から楽しい雰囲気を醸し出す努力も介護従事者は意識しなければならない。楽しいというイメージがあれば、レクリエーション活動も盛り上がりを見せ、円滑に進められるだろう。そのためにも、要介護者とのコミュニケーションはとても大切なことだと言える。